Tips

★ アンプの質があなたのギターサウンドをもっとも大きく左右します

¥500,000以上もする、ヴィンテージ・ギターを買われる前に、ぜひ良質のギター・アンプを入手して下さい。

一般的なライヴ・ハウスには、JC-120などのトランジスタ・アンプか、リイシューのマーシャル、フェンダー・アンプが

常設してあります。それらのアンプで、深みのある、それでいて突き刺さってくるようなサウンドを出力させるのは大変困難です。


理由はたくさんありますが、最も大きな理由は、安く大量生産するために、リィシューなどの物は、特別な物を除いて、

オリジナルとは異なり、回路設計を全く変えてあるという事です。


ヴィンテージの素晴らしい、歴史に残っているアンプたちは、ある程度熟練したクラフトマンしか製作出来ない設計をなされていました。

それ故、絶妙なトーンを出力する事が可能だったのですが、それにはコストがかかります。そこで、音質をいくらか犠牲にした形で、

現在は製作されているわけです。これは、現在の世界の経済の状況を見ると、しようがない事でもあります。


現代の充実したP.A.システムを考えると、出力は30〜40Wのものが使いやすいでしょう。60Wでさえ、大きすぎることが多く、

ヴォリュームを上げることが出来ないために、最大のポテンシャルを引き出せません。


特に、60年代のフェンダー・ブラックフェイス・アンプは、素晴らしい音質です。

良質なギター・サウンドを得るためのヒント

★ギター・シールド・ケーブルの長さでトーン・コントロール

ギターのシールド・ケーブルは何mのものをお使いですか?「長くなるとハイ落ちして、音質が低下するので、

短ければ短いほど良い」、という文章をよく見かけますが、これにはまったく同意出来ません。


最初のエフェクターに接続されるまでのギター・ケーブルは、大きくサウンドを変化させます。長ければ、

周波数特性が狭く(ミッドが充実した太い音質)なり、短ければ、ワイド・レンジ(ソリッドで細く繊細な音質)の

サウンドになります。


ジミ・ヘンドリクス、クリームのエリック・クラプトンなど、60年代のギタリストたちは、

多くはカール・コードを使用していました。伸ばせば、10mにもなるものです。彼らのサウンドを出したいのであれば、

同じ長さにするべきです。


あなたのギター・サウンドの高域がきつく、耳に痛いと感じている場合は7〜10mのケーブルを使用してみて下さい。

アンプのトーンコントロールに頼ることなく、マイルドで太い音質を得る事が出来るでしょう。

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★ シールド・ケーブルに凝りすぎていませんか

シールド・ケーブルのメーカー・モデルで、確かに音質は変わります。

しかし、数多く存在するケーブルひとつひとつを時間をかけて

試して行く価値はそれほどあるとは思えません。


ラリー・カールトンは言います、

「ケーブルは何を使っているかって?その辺にあるごく普通のものだよ」


アメリカの普通のケーブル、それこそベルデンです。9395、8412、9778など数種類の中から、

好みのものを選択すればいいのです。あなたが思い描いている、十分な音質が得られるはずです。


以前、書いているように、ケーブルの種類よりも、その長さが大きく音質を変化させます。

ぜひ、好みにあった長さを見つけて下さい。

★ チューナーについて

チューナーはどのように接続されていますか?数あるエフェクターの最初・半ば・最後に直列に接続されていませんか?

これは当然、音質が劣化します。最近では、トゥルー・バイパス(半導体を通らないスイッチ接点だけのバイパス方法)のものも

多く存在しますが、それでも、音色を変えるエフェクトとして必要のないものは、接続しないに超した事はありません。


もっとも多くとられる方法は、ヴォリューム・ペダルのチューナー・アウトなどからパラレル(並列)に接続する方法でしょう。

しかし、これも注意が必要です。それ以前に、バッファーの入ったエフェクト(BOSSなどの電子スイッチのエフェクター)が

接続されていない場合、音質が顕著に劣化します。最近はトゥルーバイパス使用の物が多く、気をつけるべきです。


もっとも良い方法は、単純な考え方ですが、音声信号ラインにチューナーを接続しない事です。ギターのヘッドに挟んで使う、

クリップ・チューナーが多数発売されています。見た目がわるい、まわりが大音響を発している時、反応しない、など欠点はありますが、音質劣化しないという事の他に利点があります。それは、ステージ袖や、楽屋でいつでもチューニングを確認出来る事です。

ステージのボードにしかチューナーがなく、本番直前のチューニングに困った経験はよくある事だと思います。


また、見た目の問題ですが、プラネットウェーブス社 から、マイクロヘッドストックチューナーという製品が出ています。

これだとほとんど目立ちませんし、視認性も良い物です。客席から全く見えないようにするため、クリップを外し、両面テープで

ヘッド裏に貼付けて使用する方法もあります。

2016年05月09日

★ エフェクターは電池駆動がよい?

エフェクターの電源は多くの場合、ライブではACアダプターで十分だと思われます。アンサンブルに混ざった、ギター・サウンドで、

その電源が電池かACアダプターかを聴き分けられる人はいないでしょう。最近のACアダプターは比較的きれいに整流されている

ものが多く、ノイズの問題もほとんどありません(ただしよく言われているように、デジタルエフェクターとの電源は分けるべきです)。

ゲルマニウム・トランジスタを使ったファズやトレブル・ブースターでは、必ず電池を使用して下さい。そう出なければ大きなノイズに

悩まされるでしょう。

エネループ・ミュージック・ブースターという大容量充電池の製品がありましたが、あれはACアダプターよりも優れているということは

言えません。ゲルマニウムトランジスタ搭載のエフェクターに使用すると、ノイズが出ますし、計測すると、残念ながら高周波のノイズが

みられます。


aldente-effects の製品では、ACアダプターの接続ジャックを本体上部に設置しています。これは、実際にボードを組まれた事のある方は、

感じられた事がおありと思いますが、ボディ・サイドにジャックがある場合、パッチ・ケーブルと干渉して、非常に使いにくいものです。


なるだけボード内の隙間を無くすため、L字形のパラレル・DCケーブルの使用をお勧めします。VISUAL SOUND MC5 マルチプラグ という

製品が販売されています。

★ディレイ・エフェクトは2台のアンプで

ギター・ソロの時、ブースト・エフェクトとともに、何らかのディレイ・エフェクトを同時にONにされる方は多いと思います。そういった場合、最適なセッティングにすれば、ディレイは単にやまびこ効果のエコーだけではなく、ギター・サウンドをフワリと浮き立たせ、バンドサウンドを包み込む様な効果も持ちます。そういった意味で、必要不可欠なエフェクトといえるでしょう。

様々なセッティングを試しても、今ひとつピンと来ない、ディレイの反復音ばかりが気になって、フワリとしない、というときには、

少々複雑にはなりますが、2台のアンプを使用すると良いでしょう。

メインのアンプからは、ディレイのかかっていないドライ信号を、サブのアンプからは、ディレイ音の多い(もしくは完全にディレイ音のみ)ウェット信号を出力するのです。この方法は、エリック・ジョンソンや鈴木茂が採用しているやり方で、一度試す価値はあります。

Deluxe Memory Man やストライモンなどの大部分のディレイにはドライ信号とウェット信号の2種類を出力出来る仕様になっています。

そこで信号を分岐し、2台のアンプに分けて送るわけです。その際、メインのヴォリューム・ペダルとは別にウェット信号のラインにもうひとつヴォリューム・ペダルを接続すれば、ディレイ音の分量をリアルタイムで調整出来るので、便利です。

2台のアンプを使用するときには重要な注意点があります。それは2台のアンプから出力される信号の「位相」が必ず合っていなければならない点です。位相が反転していると、ギターだけを鳴らした時にはさほど気にならなくても、バンドサウンドに混じったときに、全く芯の無い、不快な音になります。これは意外と多くのギタリストが気付いていない事で、その原因に気付かず、2台のアンプを使う事を嫌うギタリストが多いものです。位相が合っていれば、非常に効果的なサウンドが得られます。

例えば、フェンダーのブラックフェイス期のアンプ、ヴァイブロラックス・リヴァーブには、2つのチャンネルがありますが(NOMAL・VIBRATO)、この二つは位相が反転しています。また、 Deluxe Memory Man(90年代の再生産モデル) のドライ出力と、ウェット出力では位相が逆です。

ヴァイブロラックスのチャンネル2とROLAND JC-120のチャンネル2を組み合わせた場合も、位相が逆になります(この場合、Deluxe Memory Manで分岐した信号を送れば、正相に出来るわけです)。

この辺りを計算して、慎重に機材を選び、出来ればオシロスコープで2台のアンプの出力の波形を見比べて位相を確認し、最後には自分の耳で確かめる事が必要です。常に同じアンプを使えない場合は、即座に位相を切り替える事が出来るよう、位相の反転する、トランジスタ・一石のバッファーなどをどちらかのラインに接続しておくと良いでしょう。aldente-effects の EP-3 Booster がまさにそうです(ON/OFFFで位相が逆転する)。

★エフェクター内部の配線はレアなヴィンテージ線材が良い?

近年、一部のブティック系のブランドや、こだわり派の自作記事で、「配線材はWEを使用」という様なものを時折見かけます。非常に高価なヴィンテージ線材で配線してあるというわけなのですが、果たしてこれは絶対的に音質を良くするものなのでしょうか?

aldente-effects の回答は「ノー」です。もちろん、線材を変えれば、音質は変わります。しかし、他のパーツの選定にも言える事なのですが、エフェクターというものは、楽器の一部なのであって、オーディオではないという事です。WEなどの線材は古くはマッキントッシュなどのオーディオ・アンプなどの内部配線に使われていました。確かにそれは素晴らしいサウンドで、オーディオ的なものに使用すると、

非常に良い結果を生むことが多いものです。ただ、それをエフェクターに使用すると、音がピュアになり過ぎ、エレキギター本来のふくよかさを失う事が多々あります。また、ヴィンテージ線材には単線のものが多いのですが、とくにそれは、大きくサウンドを変化させます。硬質で透明感のあるサウンドといった印象です。当然、これを好む人々もいらっしゃるかとは思いますが、ギター・サウンドとして考えたときには、決してベストな音色とは思えません。さらに、耐久性の上でヴィンテージの単線は最も脆いものです。過酷な使用状況には全く向かないのです。ちなみに、名機と言われる、ヴィンテージ・オリジナルのエフェクターで、WEなどの配線のものは一度も見たことがありません。すべて、ごく普通の撚り線で配線されています。

こういった事から、数多くのプロフェッショナルのステージで幾度もサウンドを試した上で、aldente-effects では、アメリカのごく普通の撚り線、「BELDEN」を配線材に使用しています。適切なパーツ選定で製作されたギターエフェクターの性能をナチュラルにかつ、豊かに引き出す、もっとも最適な選択であると考えます。

★小さな音で判断していませんか?

今、あなたが出しているギター・サウンドの善し悪しを判断する事は、案外、難しい事です。それが、自宅のワン・ルームの部屋での小さな音であるなら、なおさらです。

考えてみてください、そのエレキギター・エフェクター・アンプを実際に使用するのは、ずっと広い空間で、ドラムス・ベースなどのアンサンブルの中に混ざり、しかも、アンプに近接セッティングされたマイクで拾われたP.A.からの大きな出力音も付加された音なのです。それを、自宅でギターとエフェクターをアンプにプラグインし、「キャンキャン」とならした程度で、このパーツは良い、この配線材はいまいち、などと判断してしまうということに、大きな無理がある事はお分かりになるかと思います。

実際のライヴ会場でも、ホールに人が少ないリハーサルと、満員のオーディエンスがいる本番とではまるで音が変わります。観客が吸音材の役割を果たす事で、その響きが変化するからです。リハーサルでは「バッチリ」だったのに、本番で「アレっ」という様な事になられた経験は誰しもおありなのではないでしょうか?

その機材が素晴らしいものであるか、そうでないかを決定づけるのは、いつでも実際のステージ上です。オーディオと違い、コンサートの会場では予期せぬ様々な要素が絡んでくるのです。

aldente-effects では最終的な音決めを、すべてステージ上で判断しています。

自宅で弾いた時よりもリハーサル・スタジオで、リハーサル・スタジオよりもライヴ会場のリハーサルで、リハーサルよりも本番のステージで、本当の真価が発揮されるように綿密に設計されています。元を正せば、これは当たり前の事で、本当に使える機材とは、

当然そうあるべきである、と考えます。

★aldente-effects のパーツ選定について

aldente-effects では、他のブティック系のブランドのパーツの選び方とは少し違っています。

ハンド・メイドの高級エフェクターでは、よく、コンデンサなど、オーディオ・グレードものが使われている事を

謳っているものが良くあります。それらは、通常のものよりも確かに高価で、周波数特性が良く、特に高域が伸びます。


しかし、それは、オーディオにとってぴったりと来るものであり、ギター・エフェクターには必ずしも合うとは言えないと

aldente-effects は考えます。


単純に、周波数特性が広い(ローエンド・ハイエンドがより良く出る)という事は、相対的に、ギターにとって、太いと感じる

音域、数百ヘルツ〜1kヘルツ が少なく感じる、ということになります。

つまり、決して一概には言えませんが、ワイドレンジ、という事はギター・サウンドが細くなる、という事もあり得るわけです。


aldente-effects で採用している、ヴィンテージの抵抗、アレンブラッドリィ や ピアー、ムラード(プレキシマーシャルに使用されていました)なども、オーディオ的、測定性能的に言えば、決して優れたものではありません。オーディオ用にはノイズも多いでしょう。

しかしながら、図太く、バンド・サウンドの中から、気持ちよく抜けてくるギター・サウンドには、必要不可欠なものです。


そういった事をふまえて、aldente-effects では、実際にステージで、最高の音を奏でられるエフェクター製作を実現しています。

★ギター内部のノイズ対策は?

よく、ギターのメンテナンス等に出すと、「ギター内部のノイズ対策がされていませんので、必要です」と言われ、アッセンブリの

ザクリに導電塗料を塗り、ピックガード裏のアルミ板とを結線する、「シールド加工」を勧められる事があります。


確かに、フェンダーのような伝統的なブランドの、ヴィンテージ・モデル等では、このような加工は標準では為されておらず、

弦に触れている左手を離すと、アンプからノイズが出ます。そこで、前述したシールド対策を施せば、手を離した状態でも、

大抵ピタリとノイズは治まります。


しかし、aldente-effects では、これを絶対的に正しい事とは考えません。もちろん、何としてでもノイズを無くしたい方、

極端にゲインの高い歪みを常に使うヘヴィ・メタルのギタリストの方には有効ですが、シールド対策を施すという事は、同時に、

大切なギター・サウンドの空気感を作る高域の周波数帯を奪い取ってしまう事でもあるからです。ノイズが劇的に減る利点の一方、

どこか詰まった様な、開放感の無くなった様なサウンドになるのです。


制作者の田中は、ライヴ後にオーディエンスの方から、「ノイズが少ないですね、何か対策をされているのですか?」と言われた事が

ありますが、導電塗料のシールド加工等、一切していません。大切なギター・サウンドを失いたくないからです。

もちろん、ノイズ・サプレッサーも使いません(これも確実に音質を劣化させます).その代わりに、足下のヴォリューム・ペダルと、

ギター本体のヴォリューム・ノブで、演奏していない時はコマメに出力を絞っています。この方法で、ノイズの問題に十分対応出来ます。


エフェクターにも同様の事が言えます。ヴィンテージのペダル、特にコンプレッサーはノイズが多く使いにくいと言う人がいますが、

逆にノイズが少ない現代の製品というのは、失われている部分も少なからず、あることがある、ということです(ノイズ除去のための

バイパス・コンデンサの値の設定がより低い周波数まで除去するように設計してある)。

そもそも、コンプレッサーはギターを弾いていないとき、ノイズを大きくしてしまうものですので、単純にその時はペダルもしくはギターのノブで絞っていれば良い事なのです。

★OD-1はクワッド・オペアンプ初期型モデルが良い?

OD-1にはインプット、アウトプットにトランジスタの搭載されていないクワッド・オペアンプのものと、トランジスタ+デュアル・オペアンプものとがあり、初期型のクワッド・オペアンプのものが人気があり、価格も高いようですが、aldente-effects では初期型の方が優れているとは考えていません。

音の違いは大きく、クワッドがより明るくよく歪み、元気のあるサウンドで、デュアルはまろやかでまさにOD-1のサウンドです。OD-1を選ぶのであれば、デュアル・オペアンプのものでなければ、意味がありません。このモデルの中域の張り出し方は、他のエフェクターでは再現出来ないものなのです。

回路的にも、トランジスタなしでの回路(モダンなブティック・エフェクターに多い)には、好みにもよりますが、どこか不自然さがあるものです。

オペアンプより、トランジスタの方が優れている、とは一概には言えませんが(設計による)、少なくともOD-1においてはOD-1の特徴をよく理解した人であれば、トランジスタが使用されているデュアル・タイプを使うはずです。少々乱暴に言えば、

クアッドのOD-1はOD-1でなくても出せる音なのです。

OD-1のような、生産が完了したヴィンテージのエフェクターはその希少価値によって値段がつけられているものがほとんどです。必ずしも初期型が一番良い、とは言えない事もあるという良い例でしょう。

aldente-effects Over Drive One ではもちろんヴィンテージの「艶あり」デュアル・オペアンプを使い、オリジナルと同じトランジスタを使用しています。さらにヴィンテージのアレン・ブラッドリィ抵抗を使う事で、本来のサウンドを一切損なう事なく、さらに豊かなサウンドに仕上げています。